この記事は、2024年3月27日〜3月31日まで「駅前劇場」で上演されている万能グローブ ガラパゴスダイナモス 第32回公演 「三途の川のクチコミ」の観劇レポートです。
せっかくならと「東京公演初日」に訪れました!早速レポートしていきたいと思います。
はじめに
簡単に自己紹介を。
都内在住の30代男性。2022年〜2023年の2年間で鑑賞した演劇作品は30作品以上。
舞台関係者などではない全くの「ど素人」ですが、不定期で楽しく観劇しています!
作品概要
「万能グローブ ガラパゴスダイナモス」の第32回公演「三途の川のクチコミ」。
本作は福岡公演と東京公演を行っており、東京公演は「下北沢駅前劇場」にて、2024年3月27日~3月31日まで上演されています。
万能グローブ ガラパゴスダイナモスとは
福岡を拠点にあれやこれやと手広く活動する劇団。”演劇をやっているから”という理由で劇団を名乗ってみたものの4面ピンポンなる新スポーツを考案してみたり、ロックバンドと対バンしてみたり、3輪車レースで惨敗し翌年は本気で改造して(規約は守った)そこそこ善戦してみたりと、演劇に限らず”楽しむ”に手を抜けない集団。とはいえ、本業の演劇もコツコツ頑張ってはいて気づけばもうすぐ18年。第29回公演『甘い手』はCoRich舞台芸術まつり!2022春にて準グランプリに輝き、ますます手が抜けない!
https://www.galapagos-dynamos.com/kangekisyosinsya(公式HPより引用)※2024年3月27日閲覧
「三途の川のクチコミ」というタイトルの通り、口コミが鍵を握る物語です。
物語概要
選択肢が多すぎる!と思いません?
贅沢な悩みですが、満腹も通り過ぎると苦痛になっちゃうように、選ぶ自由も多すぎると
疲れちゃうなあと思います。本来「口コミ」ってのは、
そんな選択の大変さをサポートしてくれるものだったと思うのですが
今や、口コミ自体にも「良い」と「悪い」の概念が生まれてきて
「『あの口コミは信頼できるか否か?』の口コミ」が必要で、
だったらその「『口コミの口コミ』の口コミは〜」という地獄のマトリョーシカです。そんなわけで今回は、口コミのない世界に口コミという概念がやってきたらどうなるだろう?という
コメディです。情報に振り回されてオロオロする人々の有様を面白おかしく、福岡と東京で。
ご期待ください。作・演出 川口大樹
https://www.galapagos-dynamos.com/sanzunokawano-kuchikomi?_fsi=N3fvUvyz(公式HPより引用)※2024年3月27日閲覧
観劇レポート
作品レビュー(口コミ)
★★★★☆(星4)
レビューなんてできる立場ではない「ど素人」ですが、「ど素人」なりに感想中心のレビューをさせていただきます。記事執筆時は未だ上演中の作品なので、内容自体のネタバレは基本的には避けている為、簡易的な内容になります。あらかじめご了承ください。
上演時間100分と比較的コンパクトな上演時間の中でテンポよく物語が展開し、楽しく鑑賞させていただきました。繰り返しになりますが、今作はタイトルの通り、口コミが鍵を握る物語。
平成・令和で普及しきった口コミ文化。お店を決めるのも家具を買うのも旅行に行くのもすべては口コミを見てから考える。そのように現代人にとってなくてはならなくなった口コミを切り口に三途の川世界が描かれています。
おじさんも口コミばかり見てるよね。人気No1って言葉にも弱いし。意思がないよね、情弱おじさん!
遊び人
れ、令和の時代はみんなそうだよ。口コミ閲覧は必須だよ!インフルエンサーも人気だし!
・・・
印象に残った言葉
作中に登場した台詞で印象的だったものをネタバレしない程度に軽く紹介します。面白い作品でしたので、興味のある方はぜひ劇場に足を運んでみてくださいね!
「案件の金棒」
今作No1のヒットワードはこちらの言葉。耳障りもいいし、令和の時代も上手に捉えているし、今作の世界観にもぴったりの言葉。「三途の川の口コミ」を鑑賞した方の記憶に残る言葉であろう「案件の金棒」の正体は一体何なのか?詳細が気になる方はぜひ劇場でご覧になってくださいね^^
おじさんも早く案件持てるようになるといいですね…今のままじゃ一生無理でしょうけど
遊び人
・・・
「つのベえ」
会場が2番目に沸いたシーンの登場する何か。きっとあなたも一度はみたことがある「アレ」が今作の世界観にマッチした形で登場します。客席からは思わず笑い声と歓声が上がっていました。「つのべえ」の仕組みを知りたいなと思ったお客さんも多かったことでしょう。
おじさんはよくファミレスに行くから「つのべえ」みたいなものもよく見ているよね!
遊び人
それ以上言うとネタバレだから注意して…!
「行政3種の神器」
この言葉は世相を捉えていると言いますか、世の中をよく観察されているなーと思ったのと、音が心地よいパワーワードだなと思って印象に残った言葉です。「行政3種の神器」っていつか使ってみたい言葉です^^
遊び人
せ、先日、「万博の太陽」という昭和時代のドラマを観たので、余計に「3種の神器」に反応してしまいました!
PRの仕方が雑だよね、おじさん…
遊び人
・・・
○万博の太陽に関してはこちら!
「記事も羽衣もデタラメ」
昨今のネットニュースを揶揄するような表現も作中で出てくるとか出ないとか。このブログ自体フェイクである可能性が往々にしてあるので、何を信じて何を信じないかを含めて情報リテラシーの高さが今後はより重要になってきそうです。
僕は2023年末から報道されている有名人たちの話題(松本人志さんや伊藤純也さん、水原一平さん、大谷翔平さんなど)も何が本当で何が嘘か見分けることが正直できていませんし、何を信じていいかも正直よくわかっていません。
能登地震での残酷なフェイクニュースを含め、週刊誌による様々な報道、イオンシネマでの車椅子問題、高級寿司店での大将と港区女子の論争、Xインプレ稼ぎのホラ吹き、丸の内エリートサラリーマンや美女なりすまし虚構アカウントなど、情弱おじさんの僕にとっては世知辛い世の中ではありますが、
「嘘が横行していること」「巨大なお金が動いていること」をシンプルに捉えると、日本全土で壮大なライアーゲーム(騙し合い)が開催されていると考えると、なんだかしっくりくるなと勝手に思っています。
フェイクニュースやインプレゾンビ、インプレホラ吹きアカウントに踊らされないように情報リテラシーを上げていきましょう^^
日本全体が壮大なライアーゲームって言いたかっただけでしょ
遊び人
・・・
「炎上兄弟」
2026年の大河ドラマでは豊臣秀長(豊臣秀吉の弟)が主人公の「豊臣兄弟」が放送されると、先日発表されたばかりなので、「炎上兄弟」という言葉に少し反応してみました。冷静に振り返ると「炎上兄弟」は家族的には大ダメージを負いそうなのでなんとか避けたいところですね…!
X有料会員になってインプレッションを増やせば数万円は稼げるかもしれません!
遊び人
それでも炎上は怖いよ…出来れば炎上したくはないね…!
過去作と絡めて
作品上演後、舞台上で劇団からの挨拶がありました。そこで、万能グローブ ガラパゴスダイナモスの紹介もあったのですが、東京公演は約1年ぶりということでした。
1年前ということは僕が演劇をよく観ていた時期なので、もしかしたら万能グローブさんの作品を観たことがあるかもしれないと思ったら、、、ありました。
万能グローブの名前自体もなんだか聞いたことがありますし、役者の何名かの顔はなんだか観たことがあるようなないようなもどかしい気持ちで鑑賞していたので、観賞後に万能グローブさんのHPを拝見して納得の結果に。
第31回公演「運動会をやりたくない」
ちなみに僕が昨年に鑑賞させてもらったのは万能グローブ ガラパゴスダイナモス第31回公演「運動会をやりたくない」。当時お付き合いしていた彼女と一緒に鑑賞させてもらった作品です。
前回に引き続き、今作にも出演されている役者さんも何名かいらっしゃったので、なんだか1.5倍増しくらいで楽しめた気分です。
例えば、今作で人間役で出演されている役者さんは前作では、商店街にやってきたキレキレコンサル君。今作で看板娘役で出演されている役者さんは前作では、そのキレキレコンサル君とお付き合いしている彼女さん役(今作もお付き合いしている役柄です^^)。
今作で世の中の反響に惑わされる女性を演じる役者さんは、前作でもSNSでわんぱくしてしまう女性役。今作で文明の力に翻弄されるおじさん(飲食店経営者)役を演じる役者さんは前作では確か酒場のおじさん。
意外と覚えているんもんですね^^公式HPなどでは過去作も紹介しているので興味のある方はぜひご覧ください!
若い感性を取り込んだトレンディー演劇?!
前作の「運動会をやりたくない」でも今作「三途の川の口コミ」でも同様に、各作品ごとの世界観をしっかりと保ちつつも、その世界観の中に令和のトレンドが心地よく、ふんだんに盛り込まれている作風が特徴の劇団さんなのかなと思いました。
所属役者さんがお若い人が多い(20代前半の方が多いなど)こともありますが、トレンドへのアンテナがビンビンでありつつ、劇団代表者はやや中年、劇団としても18年以上の歴史があるからこそ、僕のような中年おじさんにもわかりやすく物語が進行するのも楽しく鑑賞できるポイントなのかなと考えています。(役者や演劇経験などない、演劇ど初心者がすいません、めちゃくちゃ的外れかもしれませんが!笑)
終わりに
いかがでしたか?
今回は、2024年3月27日〜3月31日まで上演されている万能グローブ ガラパゴスダイナモス第32回公演「三途の川の口コミ」を紹介しました。興味のある方はぜひチェックしてみてください!
それでは今回はこの辺で!
舞台詳細
出演
椎木樹人 / 石井実可子 / 西山明宏 / 澤柳省吾 / つじむらかほ / 千代田佑季 /
青野大輔 / 富永真由 / 樅山幸音 / 杉山英美
スタッフ作・演出 川口大樹
https://www.galapagos-dynamos.com/sanzunokawano-kuchikomi?_fsi=N3fvUvyz(公式HPより引用)※2024年3月27日閲覧
チケット金額
【前売】¥4,000(税込)
【当日 】¥4,500(税込)
過去観劇レポート
2022年〜2024年にかけて30作品以上を観劇してきた僕ですが、いくつか観劇レポートも書いているので興味のある方はぜひご覧ください^^
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